熊本日日新聞 | 2022年03月14日 11:22
野焼きを終えた草千里（手前）付近から望む阿蘇中岳＝１３日、阿蘇市
福岡管区気象台は１４日午前１１時、阿蘇中岳第１火口の火山活動が低下したとして、噴火警戒レベルを３の入山規制から２の火口周辺規制に引き下げた。レベル２は２月２４日以来。
気象台によると、地下の火山ガスやマグマの活動状況などを示すとされる火山性微動の振幅は、２月２７日以降、小さい状態が続いている。
一方、火山ガスの放出量は昨年１０月の中規模噴火前より多い状態で「火口から１キロ以内に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がある」として、引き続き警戒を呼び掛けている。
レベル引き下げに伴い、阿蘇火山防災会議協議会（会長・佐藤義興阿蘇市長）は、火口から約２キロ以内の立ち入り規制を、約１キロ以内に切り替えた。
県道阿蘇吉田線の池の窪牧野入り口（南阿蘇村）と草千里駐車場付近（阿蘇市）、仙酔峡につながる市道の阿蘇青少年交流の家入り口付近で敷いていた通行規制を解除した。
中岳、高岳の登山道は、中規模噴火以降、ルートの安全確認ができていないため、約２キロ圏内の通行規制を続ける。（植山茂）
