熊本・牛深漁港でマイワシ63トン、30年ぶり大漁 「昔の活気戻って」関係者ら期待
熊本日日新聞 | 2023年3月10日 19:48
牛深漁港に水揚げされた大量のマイワシ＝10日午前、天草市
熊本県天草市の牛深漁港で10日、マイワシ約63トンが水揚げされた。
天草漁協牛深総合支所によると、まとまった量の水揚げは約30年ぶり。
港には仲買人や水産加工業者らが集まり、活気に包まれた。
鹿児島県阿久根市と宮崎県延岡市の巻き網船団が水揚げ。
マイワシの中でも体長20センチを超える大型の「大羽イワシ」で、牛深では戦後すぐの昭和20年代に豊漁期があった。
支所によると、牛深漁港のマイワシの水揚げは、戦後2回目の豊漁期といわれる1982年は年間約3万トン。
93年の1～2月に5千トン超あったとする記録もあるが、以降はほとんど取れていない。
ただ、産卵のため南下するマイワシが数年前から北海道や北日本、日本海などで豊漁となっている。
天草漁協の佐々木倫一副組合長（71）は「東シナ海まで下って来るとは驚いたが、30年周期で豊漁と不漁を繰り返しており、このまま港に昔の活気が戻ってほしい」と期待を寄せた。（坂本明彦）
水揚げ直後に選別されるマイワシ＝10日午前、天草
