熊本の女性殺害 事件後自殺の男を殺人などの疑いで書類送検
08月30日 17時29分
熊本市中心部の雑居ビルでことし５月、２９歳の女性が全身を布に巻かれた状態で殺害されているのが見つかった事件で、警察は、事件後に自殺した、このビルのエレベーターを管理する会社の３１歳の男の作業員を、容疑者死亡のまま殺人などの疑いで、３０日、書類送検しました。
書類送検されたのは、熊本市中央区南千反畑町の松原聡容疑者（３１）です。
警察によりますと、ことし５月２８日の午前１時ごろから午前１０時ごろにかけて、熊本市中央区にある雑居ビルで、派遣社員の辰島ありささん（２９）を殺害し、７階の空きテナントのベランダに遺体を遺棄したとして、殺人と死体遺棄の疑いが持たれています。
死因は窒息死で、首には圧迫されたあとがあったということです。
これまでの調べによりますと、辰島さんが着ていた服などからは松原容疑者のＤＮＡが検出されたほか、現場付近の防犯カメラには、辰島さんがビルの前を通り過ぎたあと、戻ってきて、容疑者とビルに入る姿が写っていたということです。
また、警察によりますと、容疑者は辰島さんの自宅の近くに住んでいましたが、２人に面識はなかったということです。
さらに、遺体が見つかった際、全身を巻かれていた布は、タオルケットで、その上から結束バンドで数か所止められていたということです。
容疑者は、このビルのエレベーターを管理する会社の作業員で、事件が発覚した２日後に熊本市内で自殺しているのが見つかっていて、詳しい経緯や動機は分からないまま、捜査を終えることになります。
事件の現場となった熊本市中央区の雑居ビルの周辺では、自殺した容疑者が書類送検された３０日、安どする声などが聞かれました。
現場の近くに住む５０代の女性は、「自宅の近くで事件が起きたと聞いて驚いたし、不安だったので、よかったです。高校生の娘もいるので、夜に外出するときは特に注意したい」と話していました。
１歳の娘がいる３４歳の母親は、「娘が大きくなったら、夜道には特に注意するように伝えたい」と話していました。
