《富山県》
県外で2人死亡
今回の地震では、富山市に住む中学1年の男子生徒が石川県輪島市に、同じく富山市の30代の女性が石川県珠洲市に帰省中に、住宅の倒壊に巻き込まれて亡くなりました。
43人けが
また富山県によりますと、県内では11日の時点で、43人がけがをして、このうち3人が重傷です。
市町村別では、富山市で18人、氷見市で9人、黒部市で5人、高岡市と射水市でそれぞれ3人、魚津市と小矢部市でそれぞれ2人、砺波市が1人です。
90人避難
自主避難所を含めてあわせて6か所で90人が避難生活を余儀なくされています。
市町村別では氷見市が自主避難所にいる10人を含めるとあわせて60人、高岡市が30人となっています。
2205棟で住宅被害確認(午後1時)
住宅への被害は11日午後1時の時点で、氷見市で38棟が全半壊、高岡市で8棟が半壊となるなどあわせて2205棟で被害が確認され、10日から330棟余り増えました。
市町村別では
▽射水市で626棟
▽高岡市で511棟
▽小矢部市で404棟
▽富山市で264棟氷見市で205棟
▽朝日町で52棟
▽上市町で35棟
▽滑川市で32棟
▽砺波市で21棟
▽入善町で18棟
▽魚津市で17棟
▽黒部市と南砺市でそれぞれ7棟
▽立山町で6棟で
舟橋村を除く14の市と町で被害が確認されています。
3330戸で水道復旧せず(午前11時)
また11日午前11時時点で、氷見市の1780戸で断水し、1550戸で生活用水として利用できるものの飲めない状態となっていて、あわせて3330戸で水道が復旧していません。
氷見市 災害廃棄物の仮集積所 混雑続く 平日利用呼びかけ
富山県氷見市に設けられた災害廃棄物の仮の集積所では、地震から1週間が過ぎても混雑が続いています。
市は、断水の解消が徐々に進み家に戻る人が増えているため、この週末は、さらに混雑する可能性もあるとして、平日の利用などを呼びかけています。
今回の地震で震度5強を観測した氷見市では、38棟が全半壊となるなど、あわせて205棟の住宅に被害が確認されていて、市では今月4日から鞍川地区の「ふれあいの森」第2駐車場に災害廃棄物の仮の集積所を設けています。
市によりますと、仮の集積所には10日までに、のべ1914件の災害廃棄物の持ち込みがあったということです。
持ち込みの件数自体は徐々に減ってはいるものの混雑はまだ続いていて、11日も車が列を作る様子が見られました。
受け付けを終えた人たちは、壊れたテレビや冷蔵庫、それにタンスなどを運び入れていました。
壊れた家具を持ち込んだ60代の男性は「集積所がすいているかなと思って来ましたが、捨てられるまでに30分ほどかかりました」と話していました。
市は、断水の解消が徐々に進み家に戻る人が増えているため、この週末は、さらに混雑する可能性もあるとして、平日の利用や、種類ごとに分別した状態で持ち込むことなどを呼びかけています。
氷見市環境防犯課の山本裕則主任は「壊れた壁材やガラスは少量であれば通常のごみ収集に出すこともできるのでそちらも活用してほしいです」と話していました。
また富山県によりますと、今回の地震による災害廃棄物の仮の集積所は氷見市のほかにも、射水市、高岡市、砺波市、南砺市、上市町でも設けているということです。
富山市郊外 被災の家具店 片づけ追われ 営業再開めど立たず
富山県では能登半島地震から1週間余りがたっても営業を再開できない事業所が数多くあり、家具店では11日も従業員が後片づけなどに追われていました。
富山市郊外に店を構え家具や雑貨、それに食品などを販売する「ファニチャーパークケースリー」は売り場面積が3000坪あり、長年、地元の人たちに親しまれていました。
しかし、今回の地震で2階の天井の一部が落ちたり、割れたガラスが商品の上に散乱したりしたほか、商品の家具が倒れて壊れました。
さらに、地震でスプリンクラーが作動したため、ベッドのマットレスやソファーなどの布製品がぬれてしまったということです。
地震の発生から1週間余りがたった11日も、従業員たち30人で店の後片づけや商品の被害の点検に追われていました。
2階は天井の修理に時間がかかる見通しで、店では比較的被害が少なかった1階の売り場だけでも先に営業を再開したいとしていますが、後片づけや商品の整理でまだ時間がかかりそうだということです。
家具店の運営会社「米三」の増山隆常務取締役は「マットレスやソファーは水にぬれたり、ガラスが飛び散ったりして売り物にならなくなってしまい、全体の被害はかなりの金額になります。本来は地震の翌日の2日から初売りの予定でしたが営業再開のめどは立っていません」と話していました。